【報告】染織プロジェクト(2021.7.20)

 染織プロジェクトは、「身近なものを使って、普段使う身近なものを染めたり作ったりしよう」と2018年から活動しています。

これまでには講師を招いての藍染めや、いらなくなった服や布を裂いて織る「裂き織り」を行ってきました。

 草木染めでは、阿智村で採れる植物を採取してきて染めています。今までにはセイタカアワダチソウ、ヨウシュヤマゴボウ、ブルーベリーの葉、シュロの葉、ヨモギ、栗、クルミ、苅安などで染めてきました。

 

 今回は7月20日に、伍和地区で採取した葛の葉を使って「緑染め」を行いました。

緑色は天然染料では染めることができない色だったそうです。

この染め方では、炭酸カリウム、クエン酸、焼きミョウバンを使います。

どれも薬局やスーパーで手に入ります。

身近にあるものを染めようと、ほとんどの方が木綿を持参しました。

木綿は事前に豆乳に浸けて、染まりやすくしておきます。(先媒染)


〈材料〉

・葛の葉(染めるものの約2~4倍量)

・炭酸カリウム水溶液(1g/L)

・クエン酸(炭酸カリウムと同量)

・銅媒染液(染めるものの3%)…「田中直染料店」でネット購入しています。


〈染め方〉

①染めるものを焼きミョウバン液に入れ、20分先媒染する。

②水に洗濯ネットに入れた葛の葉と炭酸カリウム水溶液を入れ、沸騰してから10分煮出す。

 この作業を2回行い、液を捨てる。

③3回目からの煮出しは沸騰してから20分煮出す。

 これを3回行いすべての染液を合わせる。

④染液にクエン酸を入れ、中和させる。

⑤完成した染液に染めるものを入れ、80℃くらいまで液の温度を上げて、20分間染める。

⑥染めたものを銅媒染液に入れ、20分間媒染する。

⑦軽く水洗いして陰干しする。 ※⑤⑥をもう一度繰り返すとよく染まる



割りばし・豆・輪ゴムなどを使って模様をつけました。

参加者からは「どこにでもある葛でこんなに染まるなんて驚き」

「次回も葛で染めたい」といった声がありました。

次回は秋に予定しています。

阿智村全村博物館

阿智村で取り組んでいる全村博物館の活動を紹介するHPです!

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